久しぶりに村上春樹を読みました。
37歳までは毎回新刊に走ってました。
本を読まない私が最初に出会った作家が、彼でした。
思い起こすことあれは20歳。
何の本だったか覚えていないのだけど。
子供が生まれ小説を読んだのは初めてといっていい。
少し余裕が出来たのかな。
子供が寝てからゆっくりとした時間が流れた。
いつも口うるさい父親も、どういうわけか無言でいてくれた。
2日間に分けて夜の時間ひっそりと読みました。
1日目はひどく退屈な気持ちになってしまいました。
こんな人だったか?村上春樹って。
ページをめくることを最後までやめたいとは思わなかったが、私は何かを探し始めました。
何を探したんだろう?
不思議と聞いたことのないメロディーはずっと流れていた。
相手を理解したい、全部知りたいという気持ちは無理なんだ。
車の後ろにのって、話を聞いている感じ。
少しづつ、感覚を取り戻していく。
2日目
「シェラザード」、「木野」と言う話から昨日とは違う感覚を思い出しました。
あっ、いたいた。村上春樹がいた。
水の底にいるナマズになって、好きな子のお家にそっと忍び込む自分になれたし、ウイスキーのグラスの中にある氷がカランとなる音が聞えたし、今すぐ荷物をまとめてここから出ていかなければならない。
いますぐに。という気持ちが沸き起こりました。
やっぱり、こんな時間は大切だなーと久しぶりに思いました。
次は何を読もうかな。
その前に、いますぐここから出ていけるように少しは部屋をかたづけなきゃ汗