「私の男」主演: 浅野 忠信, 二階堂 ふみ
監督 熊切 和嘉
先日の「沈黙」で浅野田忠信が記憶に残り、アマゾンで見ていたら引っかかった映画でした。
流氷の網走が舞台で、実の親子の性的な関係も含めた関係性を描いていました。
殺人もあったり…
見終わった後、気分が悪く、これはどうしてだろうと、気持ちに向き合って、夜な夜なラーメンを食べちゃいました。(笑)
どうして、何が引っかかったのか?
暫く考えました。

貧困、雪国
この2つがあって成り立つ映画だと感じました。
することがなく、快楽に溺れやすい環境
理解できるのです。
いや、私が引っかかったのは親と子の関係を通じて、何を言いたいのだろうということ。
親と子の形なんて無いさ
そう、言いたいのかなって。
高校生の時です。
どんな経緯でだったか忘れましたが、父親のことを悪く言っていたら、化学の先生に聞かれ、授業中、授業が中断され、先生の家族論の話になりました。
その内容は、どんなことがあっても親の悪口は言ってはいけないというものでした。
なんの反論も出来ず、行き場のなくなってしまった自分の思いを、その後、ずっと抱えていました。
大学に入り、一人の恩師と幸運にも巡り合うことができました。
柔道の先生です。
親しく親交を重ねていくうちに、親の話をたくさんするようになりました。
それでも、先生との関係を壊したくなかったので、自分のほんとうの気持ちは話しませんでした。年配の先生でしたので、きっと自分の考えは否定されると思ってました。

ある時、話してしまいました。
こういってくれました。
「親ったって、色んなやつがいる。こっちは、親を選べないからな」
一気に、心の氷がとけていくようでした。
心を誰かに受け止めてもらうことの大切さを初めて知りました。
いつか、誰かのそんな思いにより添えたらと思い、今日も明日も生きています。