きっかけ
平野啓一郎さんの「小説の読み方」という書籍に、「ゴールデンスランバー」という本の中で、解説されていました。
それを読んだ直後に、誰だか忘れましたが,この作品を読んだ感想を耳にし,私も読みたくなりました。
読んでみて
この小説の中には不思議な世界が広がってました。
鳥、かかし、外との交流が何百年もない日本の中にある島
不思議と設定になじんでいき、自分もその不思議な島にいるようでした。
誰にも知られていない鳥が、この世界にあって、しかもそれか日本に、そうしてそこにはしゃべる案山子なとが立っていて、数十年も昔にゼツメツしたはずのリョウバトが飛んでくる。僕はそんなことを信じようとしているのか。
酷く滑稽な主人公。コンビニの強盗をしでかし、逃げているときにこの島へ連れてこられました。どうもそんな風なことをしてしまう人間には思えないのも,演出なのかな。
いっさい笑える場面がみあたらない作品の中で、そのことが、滑稽さを増強していました。
そして、そして、怖い作品でした。
暴力的で人が苦しむことに喜びが描かれていました。
こういった相手と人生で出会わずに済んでいるだけでも私の人生はかなりまし。
イケている人生で、幸せです。この表現は小説の引用です。
俺は普通に歩けている。あの男が、奇跡でも起きないかと祈っている願いが、俺にはすでにかなっている。どうだ、俺は十分にマシじゃないか。そう思わないか?
5時間くらいで読み終わりました。
小説や映画はいくらあらすじ、ネタをみても、読んだり見たりしないとその世界はわからない。
改めて実感しました。
ラストはきっと読んでいると音楽が流れてきますよ♪